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IBMからアンドパッド、そして起業へ。

2022.09.06

株式会社アンドパッドにて社長室に勤務する石松 裕平さん。


「起業」という目標を掲げた彼が、なぜ新卒でSIerのIBMを選び、そしてSaaSベンチャーであるアンドパッドへと転職したのか。大学時代の出会いや、前職での成功と苦悩、現職での新たなチャレンジについて深くインタビューしました。

大学で見つけた「起業」という目標、その一歩目としてIBMへ

ーそれではまず、石松さんが新卒でIBMにご入社されるまでの経緯についてお聞かせください。

僕が初めてキャリアを意識したのは、大学生の頃でした。経営者の講演を聞く「ベンチャー企業論」という講義で、経営者がこれまでの失敗や成功を語る姿を見て、「かっこいい」と思ったんです。

それをきっかけに、地元企業の課題解決を支援する学生団体に入りました。クライアントの課題に対して自分たちで考え、行動する。そんな活動を続けていると「自分でビジネスをやってみたい」と思うようになるんですよね。笑

ーそれで、”起業に挑戦するキャリア”に興味を持ったんですね。

興味のあるITの世界で挑戦したいと思っていましたが、自分は文系なのであまり詳しくありませんでした。それなら、お金もらいながらITを学べる会社を目指そう、という発想からIT業界への就職を目指すようになりました。

様々な企業を受けましたが、最終的には選考で会ったヒトに惹かれたIBMを選びました。地元企業を選ぶ先輩も多かったですが、「どうせなら東京で挑戦しよう!」って想いがありましたね。

ー講義がいい転機になりましたね!起業への一歩目として、IBMにご入社されたのですね。

はい、結局IBMには4年半在籍して、主に100-2,000億円規模の九州~中部地方の企業を担当していました。ただ最初は全然売れなくて。笑

担当エリアの企業からするとIBM製品はすごく高価で、「良い製品だけど、高すぎて話にならない」なんて言われたこともありました。

「じゃあ、このエリアで売るにはどうすればいいか」と考え、歳入=予算が大きい自治体を狙うことにしました。それが功を奏し、先輩方のご支援もあって売上目標を達成、その翌年にはBest of IBMにも選出頂きました。

ー素晴らしいですね!かなり順風満帆なIBMライフに感じますが、どうして転職を考えるようになったのでしょうか?

確かに成果も出て、ITの学びも得られ充実していましたが、2020年に大きな組織変革があり、自分が所属する組織が解体されることになったのです。私はインフラ部門へ異動になり、ネットワークやサーバー製品を担当する営業をすることになりました。

最初はめげずに打ち込んだものの、異動をきっかけに改めて将来のことを考えるようになり、「元々起業を掲げていたのに、このまま過ごしていていいのか」いう疑問が浮かびました。

IBMでは本当に多くのことを学べましたが、これ以上営業やインフラに関する知識は必要ないのではないか。これはもう次に進むべきなんじゃないか、と思ったんです。

起業と転職に揺れながらも、最終的にベンチャーへの転職を決意

ー組織変革が、次のキャリアに進むきっかけになったんですね。そこから、どのようにキャリアを選ばれましたか?

まずは起業も転職も決めきらず、幅広く考えることにしました。当時検討したのは、

①年収あげつつ、経営知識のつくM&A系の企業
②起業を疑似体験するベンチャー企業
③今のキャリアを継続しながら起業準備ができるIBMの類似企業
④このタイミングで起業に挑戦

の4つでした。

そこから③は中途半端なので早々に取り下げ、①は目標に対して遠回りになるという想いで削りました。その後、ベンチャーで2社内定を頂いたところで、IBMの上司や友人に相談してみたんです。30人ぐらい相談しましたね。

ー30人はすごい数ですね!

初めての転職で迷ったんですよね。客観的な意見が欲しくて、様々なバックグラウンドの方に相談しました。今思うと、相談してよかったと思います。

ー相談を受けて、どのような意思決定をしましたか?

起業は自分が決めたタイミングで挑戦できますが、日本が注目するベンチャーで、創業者と働く経験は今しかできないし、その経験が起業にも活かされると思ったんです。その想いに委ねて、アンドパッドへの入社を決めました。

3. ベンチャー×創業者直下だからこそ味わえる成長機会がある

ーアンドパッドでは社長室と伺いましたが、具体的にどんな業務を担当していますか?

正確には、社長室業務と法人営業を兼務しています。

社長室の仕事は多岐に渡り、例えば新サービスのプロジェクトをサポートしたり、業界団体向けの提案書も作成します。その中でも多いのが他社協業の検討で、社内の専門部隊と連携しながら、協業可否や具体的な協業内容について検討しています。

それと並行して法人営業にも一部従事しています。建設業界に関する知見やプロダクトに関する理解など、まだまだな点も多いので、営業を通して学べるのはとてもいい機会です。

ー今回の転職には、起業に向けた成長が一つのテーマにあったと思いますが、実際にご勤務されてみていかがですか?

もちろん、まだまだこれから経験する部分が大きいですが、成長を実感できることは多いです。

具体的に例を挙げれば、まず一つは”ベンチャーの営業活動”を網羅的に経験できていることです。IBM時代と異なり、営業活動を本当に頭からお尻まで担当しています。リード獲得から見込み顧客への説明会、顧客の業務フロー整理など、プロダクト提供に必要なすべてのことを経験しています。

この一連の流れを心得ておくことは、自分が起業した後に自らプロダクトを売り込み際にも活用できますし、組織を作っていくにあたっても非常に重要なものだと感じています。

ー営業活動の全体を経験できるのは貴重ですね。他にはどんな学びがありますか?

もう一つは、複利で考える視点を養えていることですかね。

アンドパッドは600名近い規模ですが、まだベンチャー気質なところがあり、整備されてないことがたくさんあります。ただこなすのではなく、600人にとっての資産にする。その観点を持って業務に取り組むことの重要さを経験できているのは大きいです。

会社経営をしていく以上、そういった複利の視点で考えることは必ず求められるはずなので、非常に貴重な経験になっていると思いますね。

ーありがとうございます!最後にSIer在籍の方や、SaaSベンチャー・起業に興味を持つ方へ、メッセージをお願いします!

全てのヒトに言えることですが、これからの時代一つのスキルで生き抜くのは難易度が高いと思います。

だからこそ、4,5年などの区切りで違う会社に挑戦する、同じ会社でも違う部署等、環境を変えて、未経験のものに挑戦することが最終的に自分の選択肢を広げることに繋がると思います。

また、そうやって新たなスキルを獲得し続けることが、挑戦がうまくいかなかった時のセーフティーネットになる、そしてセーフティーネットがあるから、なおさら果敢に挑戦していける。そういう循環が未来に繋がると思います。

この記事を書いた人

shun yokoyama

キャリア形成を重視する若者向けの転職サービス「Liferary」を提供するScenario株式会社 代表取締役社長|「一生に一度の人生を、最高のシナリオに。」をビジョンに、若者のキャリア形成を応援するために頑張っています!

 

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